会社概要

COMPANY

『次の百年へ』という理念のもと、黒毛和牛の繁殖、育成及び一部一貫肥育を中心に、経産肥育「十勝ワインビーフ」を手掛けています。

沿革

2009年6月~
農作業の委託(家畜管理や牧草収穫)を村瀬栄一農場よりJA池田を通じて作業依頼される。
2011年4月
後継者不在により村瀬氏から約100年続いた小さな農場の経営移譲を打診される。
2013年6月
農業分野では国内初の第三者継承という形で経営移譲の合意
2013年11月28日
第三者継承・新規就農の為の法人設立 繁殖牛10頭から経営開始
2015年
育成牛舎建設 繁殖牛40頭導入
2018年
育成牛舎建設
2020年
一部一貫肥育開始 繁殖牛100頭規模
2021年
育成牛舎建設 分娩舎増設 繁殖牛120頭規模 経産肥育開始
2023年10月
経産肥育専門部署 グループ会社(合)黒王設立
2023年11月
北海道枝肉共励会優秀賞1席受賞

牛たちを頼む 託された思い

2009年の夏、一本の電話がキッカケでした。JA池田を通じて、村瀬栄一農場から家畜管理や牧草収穫などの農作業委託の依頼を受けたのです。

当時の村瀬農場は、約100年の歴史を誇りながらも、後継者不在による厳しい現実に直面していました。農業収支は赤字が続き、作業機械は老朽化が進み、いつ故障してもおかしくない状態でした。
そんな中、2011年4月、村瀬氏から農場の経営移譲の打診を受けました。

しかし、私たちは約2年間、その申し出をお断りし続けました。ところが2012年、状況は一変します。村瀬氏が癌を発症し、療養生活に入られたのです。そして2014年、村瀬氏は静かに旅立たれました。

今でも忘れられない言葉があります。亡くなる1年前のある日、いつもは寡黙な村瀬氏が、深い想いを込めて『牛たちを頼む』とおっしゃったのです。縁もゆかりもない私を信頼し、100年の歴史ある農場を託してくださったその一言が、私の心を大きく動かしました。

こうして2013年6月、農業分野では国内初となる第三者継承という形で経営移譲が実現。同年11月28日に法人を設立し、繁殖牛10頭という小さな一歩を踏み出しました。

事業拡大の歩み

その後、着実に規模を拡大し、2015年には育成牛舎を建設して繁殖牛40頭を導入。2020年には一部一貫肥育を開始し、繁殖牛は100頭規模に成長しました。2021年には育成牛舎の建設と分娩舎の増設を行い、120頭規模へと発展。さらに経産肥育も開始しました。

2023年10月には経産肥育専門部署としてグループ会社(合)黒王を設立。同年11月には北海道枝肉共励会で優秀賞1席を受賞し、私たちの取り組みが評価されました。

当牧場の特徴と販売について

私たちが最も大切にしているのは、血統と育て方です。

血統へのこだわり 黒毛和牛の価値を決める重要な要素が血統です。3代祖(父方・母方の父・母方の祖父)までの血統構成が、肥育基牛としての価値を左右します。これは一朝一夕には作り上げられず、長年の地道な努力で築き上げてきました。
自然環境での飼育 牧場では、一般的な飼育方法とは一線を画した環境で牛を育てています。多くの農場では、生まれた子牛を畳1畳ほどのカウハッチで3ヶ月間飼育し、人工乳で育てます。しかし私たちの牧場では、山と川に囲まれた広大な自然の中で、子牛は母牛と共に過ごします。新鮮な水、青々とした草、たっぷりの日光を浴びながら、自由に走り回って育ちます。この自然な環境が、丈夫な胃袋と強い足腰を育むのです。
販売と評価 こうして育てられた牛たちは、毎月開催される家畜市場でセリにかけられます。特に黒毛和牛は高級品として知られ、相場は景気の影響を受けやすいものの、当牧場の牛たちは多くの畜産農家から指名買いをいただき、高い評価を得ています。
私たちは、村瀬氏から託された想いを胸に、これからも愛情たっぷりの牛づくりを続けてまいります。
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